私は、両親からの暴力も、性的虐待も他人から受けた性暴力も、
学校で受けたいじめも、
当時は「やめて」と言えなかった。
相手と争う事で、今まで自分が築いて来た道のすべてを失ってしまうのではと思い、
激しい抵抗は出来なかった。
誰かに相談しても、そんなのウソと言われるのではと、怖くて誰にも言えなかった。
「やめて」と叫んだら、その後の自分の人生や相手との関係性は、
どうなってしまうのか、という気持ちが先に立ち、本心を口にする事は出来なかった。
私は、私に嫌がらせをしてきた人達、全員がいなくなればいいと
ずっと憎しみ、怒りの気持ちを持ちながら暮らしていた。
毎日毎日フラッシュバックが起き、恨みでいっぱいな自分がすごく嫌いだった。
こんな気持ちを持って生活していたら幸せなんか来るわけがない。
早く嫌な事を忘れて笑って暮らしたい。
それはわかっているのに脱出が出来ない。
なぜ私はいつも、いつまでもこんな気持ちしか持てないのだろうか。
相手に消えてほしいと思う私は、最低な人間。
そう思いながら被害者である私は自分で自分をさらに追い詰めていった。
「これだけの事をされたら消えてほしいと思うのは当然ですよ」
という言葉をある日の夢の中で聞いた。
私はその言葉ですごく安心出来た。
今私は怒っていいのだ。
辛い、苦しいと言っていいのだと思えた。
「怒りを感じきった先にきっと何か光は見える」と、その時に気がつけた。
私は夫に出会い、夫の支えの中、今までずっと自分探しをしてきた。
今なら「私だからこそ生きてこられたのだ」と自信が持てる。
人はみな、幸せになる権利がある。
生きる事が辛くても、ここを超えた先には
きっと大きな幸せが待っている。
私はそう信じられる。
私は何も恥じる事はしていない。
世界でひとりしか居ない私。
世界でひとつしかない、この手や足の形に誇りを持っている。
自分を大事にしていい。
自分の姿を大好きになっていい。
それが幸せへの近道だとやっと思えるようになった。
だから悩んでいる人がいたら、いつか幸せになれると信じて過ごして欲しい。
今を必死に生きていれば、良い道は必ず開ける。
私がそうだったから。だから今を一生懸命に生きて。